無資格のまま高齢者施設で働くならまずは介護の現場に身を置いてみよう

「介護の仕事が合っているのか」

無資格や未経験でも始められる介護の仕事に興味を持っている人も多いことでしょう。ですが、何の経験もないまま新たな仕事を始めることに大きな不安を感じるのは当たり前のことです。不安を少しでも解消するために、介護の資格を取得してから働くことを選択する人も少なくありませんが、「介護の仕事が向いているかどうか」は別問題です。せっかく資格を取得したにもかかわらず、介護の仕事に向いていなければ仕事を続けるのは苦痛になってしまうでしょう。「介護の仕事が自分に務まるかどうか」を確認するために、まずは無資格のまま働いてみるのもいいでしょう。

実践しなければ分からないこともある

最初から誰もが資格を持っているわけではありません。働きながら資格を取得した人や介護業界とは全く関係のない職種からキャリアチェンジした人など、さまざまな経歴を持ちながら介護職として働いているのです。そのような人たちの中で一緒に働いていくうちに適性があるかどうかを確認できますし、生き生きと働いている姿を見て資格の取得にも前向きになれるでしょう。
机の上で勉強することである程度の知識はつきますが、実践しなければ分からないこともたくさんあります。介護の手順や高齢者との接し方など、教科書で学ぶことはできても高齢者1人ひとりの性格や状態は違うためマニュアル通りにいくとは限りません。現場でのコミュニケーションは経験で培っていくしかないのです。

未経験で介護職にチャレンジしたAさん

仕事のやりがいを見失っていたAさんは特に介護の経験はなかったものの、「職種の幅が広い」「やる気次第で上のポジションも目指せる」などの理由で介護業界に転職することを決めました。介護業界にはネガティブなイメージもありましたが思い切って転職したところ、多くのやりがいを感じることができ、今では「転職して良かった」と感じています。
転職するにあたってAさんが注意していたのは施設選びです。未経験でもやる気次第で上のポジションが目指せるため、なるべく長く続けるためにも研修やOJTが充実している施設を選ぶようにしました。
介護業界でキャリアアップを目指すなら資格が必須です。ポジションをアップするには実務経験が必要になったり、難易度が高い試験を受けたりしなければなりません。資格を取得してからの転職でもよかったのですが、上位の資格を取得、施設から必要とされる人材になるためにはそれなりの経験も必要だと感じ、Aさんは働きながら資格を取得することを選んだそうです。