無資格のまま高齢者施設で働くなら専門性を理解しよう

今こそ介護職

高齢化社会の日本にとって介護職は社会に欠かせない重要な仕事です。今後も高齢者の増加が予想されているため介護業界では多くの担い手を必要としています。無資格でも就業可能で将来性のある介護職にあなたもチャレンジしてみませんか。

介護職の本当の「専門性」とは

介護職の本当の「専門性」とは

介護は単純な仕事ではない

必要に迫られてとはいえ自分の親を介護するケースも珍しくないため、介護は誰にでもできる、簡単な作業だと思っている人も多くいます。ですが、「家族がする介護」と「介護のプロがする介護」は全然違います。高齢者1人ひとりの状態は違うため、介助の基本は同じでもそれぞれに合わせてアレンジしなければなりません。また、すべての高齢者がすんなりと介護を受けてくれるとは限りません。お風呂に入りたがらない人もいますし、水分を取りたくないと介助を拒む人もいます。手順だけを見れば誰にでもできる単純な仕事かもしれませんが、簡単に進む作業ではないのです。
高齢者に寄り添って日々の生活を介助している介護職員は高齢者にとって身近な存在です。少しの変化から体調不良を察して重篤な状態になるのを避けたり、急変時に臨機応変に動いたりと、高度な対応も戸惑うことなくスムーズに行わなければなりません。「単純な作業の繰り返しだから簡単」と思っているなら介護職として長く働くことはできないでしょう。

感情のコントロールも必要

人と接する介護の仕事は自分の感情を冷静にコントロールすることが求められます。造花に水をやって床を汚したり、歯磨き粉ではなくヘアクリームで歯を磨いたり、食事をひっくり返したり、など、高齢者の行動に苛立つことがあっても「その人らしさ」を尊重しなければなりません。「余計なことをして!」と思わず叫びたくなっても、笑顔を保ったまま水で汚れた床を拭いたり、うがいをさせたり、新しい食事を用意したりしなければならないのです。そのため、介護の仕事はストレスがたまる感情労働だといわれることがあります。

家族にはないプロの視点で接する

施設の職員が行う介護は「その人らしい生活を続けるためのサポート」であって、家族が行う「生活のお世話やお手伝い」ではありません。家族ならば許されることも、介護のプロである介護職員は許されないのです。高齢者本人やご家族からの高い期待に応えられるように専門家として高い意識やスキルを持って接しましょう。

「その人らしい生活をサポートする」とは?

「その人らしい生活をサポートする」といっても高齢者の人生について事細かに知っているわけではありません。特に若い世代にとっては時代そのものが違うため、想像するのも難しいことでしょう。ですが、食の好みやその人のこだわりなどちょっとした言動から相手の積極性を引き出し想像することはできます。アンテナに引っかかったことや印象的な体験を介護経験が豊富な先輩たちと話し合ったり、研修会に参加したりしながらどんどん視野を広げていきましょう。

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働きながら資格を取得するという方法も

無資格でも介護の仕事に就くことはできますが、資格があった方が何かと有利です。働きながらでも資格は取得できます。まずは決められたカリキュラムを受講するだけで取得できる「介護職員初任者研修」の取得を目指しましょう。介護の基礎的な知識や技術が学べます。

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